2023年10月12日、ワシントンD.C.― 世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)とソニーグループ株式会社は本日、新たな経済機会と雇用創出を支援するため、アフリカにおけるクリエイティブ産業の企業への投資機会を特定する協業契約に調印したことを発表しました。
この協定の下、IFCとソニーは、特にシード期やアーリー期のスタートアップ企業に焦点を当て、投資機会を特定するために協力を図ります。協力する重点分野には、映画、音楽、アニメスタジオ、ポストプロダクション・サービス、ファッション、スポーツ、クリエイティブ・エコシステムを支えるテクノロジーやプラットフォームなどが含まれます。このパートナーシップを通じ、ソニーのクリエイティブ・セクターにおける専門知識とリーチ、そしてIFCが長年培ってきたアフリカの民間セクター開発への投資実績とデジタル技術に関する専門的な知見を相互に活かすことができます。
「IFCは、アフリカのクリエイティブ産業においてビジネス価値の創出を目指すソニーとの協業に大きな期待を寄せています。このパートナーシップの下、IFCの新興市場における専門的な知見とデジタル分野の幅広い投資実績を活かし、エンタテインメント、メディア、テクノロジーの分野で世界をリードするソニーの卓越した実績が加わることで、クリエイティブ・セクターの経済成長に貢献できると確信しています」と、マクタール・ディオップIFC長官兼専務理事は述べています。
アフリカのクリエイティブ産業は年間42億ドルの価値を創出していますが、世界市場でのシェアは未だ限られており、クリエイティブ商品の輸出のわずか2.9%、アフリカのGDPの1%未満にしか過ぎません。しかし、アフリカ大陸のデジタル経済は、2050年までに6倍の7,000億ドル以上の規模に成長すると予測されており、アフリカの映画・オーディオビジュアル部門だけでも、2,000万人の雇用と200億ドルの年間収入を創出する可能性があります。この未開拓の大きな潜在力を秘めた産業への投資は、経済成長を後押しし、若者や女性の雇用機会を改善することができます。
「IFCとのパートナーシップ協定を通じ、ソニーグループ内のエンタテインメント事業とのコラボレーションの機会を提供し、アフリカのエンタテインメント業界の成長を加速させ、同地域の進歩、発展に貢献していきたいと考えています」と、ソニーグループ株式会社の御供俊元副社長は述べています。
IFCは、先月、アフリカのクリエイティブ産業において初の投資となる、アフリカのクリエイターや販売業者向けオンライン販売プラットフォームを運営するコートジボワールの企業ANKAに340万ドルを出資しました。この出資により、ANKAは事業を拡大し、2030年までにアフリカ全土から約10万人が同プラットフォームに参加することを見込んでいます。
IFCについて
世界銀行グループの一員であるIFC は、新興市場の民間セクターに特化した世界最大規模の国際開発機関です。途上国で市場と機会を創出するため、IFCは持てる資金、知見そして影響力を活かし、世界100カ国以上で活動しています。2023年度、各国が世界的な複合的危機による影響に取り組む中、IFCは、民間の力を活用して極度の貧困の撲滅と繁栄の共有を促進するべく、途上国の民間企業と金融機関に対し、過去最高となる437億ドルの投融資を承認しました。詳細はwww.ifc.orgをご覧ください。
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