2023年6月8日、ロンドン、英国– 世界銀行グループのメンバーである国際金融公社(IFC)と多数国間投資保証機関(MIGA)は本日、サファリコム・エチオピアによるエチオピア全土で進められている新規通信ネットワークの建設・運用を支援するため、出資、融資及び投資保証を行う旨を発表しました。同プロジェクトを通じ、同国内の人々や企業がより安価なインターネットや信頼性の高いモバイル通信、テクノロジーへアクセスできるように支援します。
本件は、IFC、MIGA、ボーダフォン、ボーダコム、サファリコム、住友商事、ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメントによるエチオピアでの初のパートナーシップ事業で、貧困撲滅の支援とデジタル通信などのサービスに対する市民の需要に応えるという世界銀行グループの中核的な使命に取り組むものです。
IFCは、グローバル・パートナーシップ・フォー・エチオピアBV(GPE)に1億5,740万ドルの出資を行い、その100%子会社であるサファリコム・テレコミニケーション・エチオピア・プライベート・リミテッド・カンパニー(サファリコム・エチオピア)に1億ドルのAローンを提供します。本取引を通じ、IFC はサファリコム ・エチオピアの少数株主となります。
MIGAは、サファリコム・エチオピアの株主であるボーダフォン・グループ、ボーダコム、サファリコム、ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメントのエクイティ投資に対し、10年間にわたり10億ドルの投資保証を提供します。 MIGA 保証の一部である 7,600 万ドルは、国際開発協会(IDA)の民間セクター・ウィンドウの一部である MIGA 保証ファシリティがファーストロスを負担する形で提供されます。
エチオピアは、約 1 億 2,000 万人とアフリカで 2 番目に人口が多く、この度の投資及び投資保証を通じ、サファリコム・ エチオピアが農村地域や都市部を含め全国で 4G ・5G モバイル 通信ネットワークを展開・運用するのを支援します。さらに、サファリコム・エチオピアは、エチオピア中央銀行から2023年5月に認可を受け、2023年中にM-PESAの名称で金融サービスを開始する予定です。
「IFCは、国内初の民間主導の通信事業者であるサファリコム・エチオピアとその親会社であるグローバル・パートナーシップ・フォー・エチオピアへの支援を発表できることを嬉しく思います。本案件は、グローバルにデジタル分野での競争を促し、消費者コストを引き下げるという当社の戦略に沿ったもので、同事業者が競争に基づくモバイル通信市場を構築するのに役立つと期待しています。特に若者や中小企業、起業家は、モバイル金融サービスなどの質の高いデジタル・サービスへのアクセス向上によって恩恵を受けることができます」とモハメド・グールドIFC産業担当副総裁は述べています。 「公平で質の高いインターネットへのアクセスと金融包摂の改善は、エチオピアの通信市場及び同国の経済と社会に多大なる恩恵をもたらし、同国がより豊かな未来に向けて成長軌道を進むのを後押しします。」
サファリコム・ エチオピアは、2022 年 10 月にサービスを開始し、世界で残る数少ない通信の独占市場の 一つであるエチオピアで初の民間通信事業者となりました。通信市場の自由化は、エチオピア政府のデジタル・エチオピア2025計画の主要部分の一つであり、同国のデジタル分野における潜在的な可能性を実現し、テクノロジーを活用してより豊かな社会を構築し、同国が目指す国連の持続可能な開発目標の達成を支援することを目的としています。
「ボーダフォンは、エチオピアにおいて世界銀行グループと提携し、国民、社会、経済に資する同国のデジタル化を支援できることを嬉しく思います。協働を通じ、お客様から信頼される接続性、製品そしてサービスを提供することができます」 とボーダフォン・グループ対外関係担当ディレクターのヨアキム・ライター氏は語っています。
同プロジェクトは、デジタル・サービスへのアクセスを増やすことで、エチオピアで最大 150 万人の直接及び間接雇用を創出し、同国の今後の持続可能な成長に貢献し、エチオピア国民の金融及び社会的包摂の両方を高める可能性を秘めています。
「質の高いデジタル・サービスへのアクセスを増やすことで、MIGAがエチオピア全土の人々を支援できることをうれしく思います」とMIGAの俣野弘長官は述べています。 「サファリコム・エチオピアの創設は、エチオピアへの対内直接投資としては最大級の規模を誇る案件の一つであり、MIGAの投資保証によって、エチオピア経済の他の分野への対外直接投資がさらに活性化されることを期待しています。」
「エチオピアは起業家精神にあふれた若年層の人口が多く、デジタル化を進めることで同国の潜在的な経済力を解き放つことができます。サファリコム・エチオピアを支援する国際的な融資連合の一員に世界銀行グループの機関が加わってくれたことは素晴らしいことです」とサファリコム・エチオピア取締役会会長のマイケル・ジョセフ氏は述べています。
同プロジェクトは、電気通信部門において民間セクターによる投資を可能にし、市場の自由化支援を目的としたエチオピアにおける世界銀行グループの4年以上にわたる取組みに続くものです。 2020年、IFCはエチオピア財務省とエチオピア通信庁に対し、同国初となるフルサービスの通信ライセンスと利用周波数帯の設計・入札について助言し、同ライセンスは2021年5月に付与されました。成功裏に終わったIFCの助言業務により、8億5,000万ドルのライセンス料が支払われ、今後10年間で最大80億ドルもの新規投資の創出が見込まれており、同国最大規模の対内直接投資の一つとなりました。
デジタル・インフラ分野における IFC の投資と MIGA の投資保証は、特にアフリカや脆弱国、紛争の影響を受けた国々において、まだ通信ネットワークにつながっていない人々を結びつけ、機会創出に役立っています。過去 10 年間で、IFC はデジタル・ インフラやサービスに 70 億ドル以上の資金をコミット、または動員し、2020 年 7 月から 2022 年 6 月までに 25 億ドル以上をコミットしました。同プロジェクトによって、MIGAのデジタル・インフラの強化に向けた 貢献額は、主に脆弱国や紛争の影響を受けた国々を中心に過去10年間で 18 億 7,000 万ドルに達しました。
IFCについて
世界銀行グループの一員であるIFC は、新興市場の民間セクターに特化した世界最大規模の国際開発機関です。途上国で市場と機会を創出するため、IFCは持てる資金、知見そして影響力を活かし、世界100カ国以上で活動しています。2022年度、各国が世界的な複合的危機による問題に取り組む中、IFCは、民間の力を活用して極度の貧困の撲滅と繁栄の共有を促進するべく、途上国の民間企業と金融機関に対し、過去最高となる328億ドルの投融資を承認しました。詳細はwww.ifc.orgをご覧ください。
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MIGAについて
MIGAは、通貨兌換と送金の制限、政府による契約不履行、収用、戦争や内乱のリスク軽減と、民間投資家やレンダーへの信用補完の提供を通じ、新興国への海外直接投資を促進することを目的に、世界銀行グループの一員として1988年に設立されました。
MIGA は設立以来、122 の発展途上国にわたって約 700 億ドルの投資保証を提供し、1,000 件以上のプロジェクトを支援してきました。詳細は、https://www.miga.orgをご覧ください。
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IDA民間セクター・ウィンドウ(PSW)について
国際開発協会 (IDA) の民間セクター・ウィンドウ(投資枠)は、最貧国や最脆弱国への民間セクターによる投資を促進するために 2017 年に設立されました。 民間セクターがIDAの目標と世界銀行グループの2つの目標を達成する上で重要な役割を果たすことを踏まえ、この融資枠を通じ、IFCとMIGAが支援する民間投資のリスク軽減を図るべく、共同投資や投資保証のための資金を提供します。 IDA PSW は、商業的な解決策がなく、世界銀行グループが有する他のツールやアプローチでは不十分な場合の選択肢となります。詳細については、http://ida.worldbank.org/pswをご覧ください。
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