2023 年 3 月 24 日、ウズベキスタン、タシュケント — 国際金融公社(IFC)は、ウズベキスタンのシルダリヤ地域に近代的な火力発電所を建設するため、 1 億 5,000 万ドルの融資パッケージを提供し、10 億ドル以上の民間資金の動員を支援しました。この発電所は、同国の脱炭素化とエネルギー移行の取り組みを後押しするとともに、拡大するエネルギー需要の対応に資するものです。
IFC は、ウズベキスタン政府のリード・トランザクション・アドバイザーとして、同国の火力発電所としては初となる透明性の高い、競争に基づいた国際入札による官民連携 (PPP)の案件組成を支援しました。また、国際協力銀行と日本貿易保険が、本案件に6 億 5,500 万ドルの協調融資を行いました。
300 万人以上の人々により効率的でコスト競争力のある電力を供給できる1,580 メガワットの発電能力を備える本発電所は、同国の電力需要の推定 17%を満たし、完成時には発電設備容量の 9.5% を占めます。新発電所の発電効率は、既存施設の2倍となる60%を超え、老朽化し た発電施設を新発電所に置き換えることで、年間最大 280 万トンの温室効果ガスの排出を回避できます。国内の天然ガスで発電された電力は、ウズベキスタンの国営送電会社に売電されます。
「クリーン・エネルギーへの移行を加速するには、変動する再生可能エネルギーの発電能力とのバランスを取りつつ、拡大を図ることによって、エネルギー・システムの最適化を実現できる最新の高効率かつ柔軟性を備えた発電施設が必要となります。 安定したコスト効率の高い電力供給が可能なシルダリア-2発電所は、同国の電力セクターの脱炭素化に資するとともに、クリーン・エネルギーへの移行に寄与するものです」と、ウズベキスタンのエネルギー省大臣、ユラベク・ミルザマクムドフ氏は述べています。
ウズベキスタンでは、現在、ガス発電が主流であり、老朽化した効率の悪い火力発電所は設備寿命が終わりに近づいています。新しい高効率の発電所は、ガス消費量の削減、再生可能エネルギーとの統合強化、そして電力レジリエンスの向上に役立ちます。さらに、2050 年までの脱炭素化に向けた同国の移行計画に資するだけでなく、ウズベキスタンが自主的に決定する貢献及びパリ協定に沿うものです。
「効率的かつ安定的、さらに安価な電力供給の実現は、すべての国にとって必要条件です」と IFC のトルコ及び中央アジア担当ディレクターであるヴィープケ・シュロマー は述べています。 「本案件は、民間セクターの資本と専門知識を活かして、ウズベキスタンの電力セクターの強靭性と競争力を高め、低コストで効率的に増加する需要に対応できるだけでなく、同国のカーボン・フットプリントの長期的な削減に寄与するものです。」
本発電所の建設は、フランス電力会社(EDF)、ネブラス・パワー、双日株式会社、キューデン・インターナショナル からなるコンソーシアムによって行われます。
再生可能エネルギー・プロジェクトの支援とエネルギー・セクターにおける民間投資の機会創出は、ウズベキスタン及び中央アジア地域における IFC の主要な活動の一つです。 IFC は 2018 年以来、ウズベキスタン政府に対し電力セクターに民間投資を誘引するための助言を行っており、その一つとして最高水準の環境、社会及びガバナンス基準に沿った、透明性の高い競争力のある国際入札プロセスを通じた、初期段階にある同国の再生可能エネルギー・セクターの開発支援を進めてきました。また、 IFC は同国のエネルギー・セクター、特に太陽光および風力プロジェクトに約 6,750 万ドルの投融資を行っています。
IFCとは
世界銀行グループの一員であるIFC は、新興市場の民間セクターに特化した世界最大規模の国際開発機関です。途上国で市場と機会を創出するため、IFCは持てる資金、知見そして影響力を活かし、世界100カ国以上で活動しています。2022年度、各国が世界的な複合的危機による問題に取り組む中、IFCは、民間の力を活用して極度の貧困の撲滅と繁栄の共有を促進するべく、途上国の民間企業と金融機関に対し、過去最高となる328億ドルの投融資を承認しました。詳細はwww.ifc.orgをご覧ください。
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