Case Study

セネガルにおけるインクルーシブビジネス展開の支援

7月 25, 2017

概要

西アフリカ諸国では、トマトペーストが基礎調味料として食文化に深く根付いています。既に域内で200万トンのトマトが消費されており、今後も人口増に伴い、市場の拡大が見込まれています。一方で、資金や技術不足でトマトを栽培する小規模農家の生産性が低く、品質・価格の両面で市場競争力を得られないため、最終商品の原料となるトマトペーストのほぼ全量を輸入品に依存しています。


トマト加工産業の全バリューチェーンで事業を展開するカゴメは、2017年12月に現地法人Kagome Senegal Sarl (KSS)をセネガルに設立しました。カゴメは保有する種子や栽培技術等の知見を活用し、加工用トマト栽培事業を展開、現地での安価で高品質なトマト加工品の製造と供給を目指しています。まずはトマトを主とした食品加工原料の生産につき、トマト栽培の技術指導、資材調達などの営農支援サービスをパッケージで提供することにより、競争力のある原料が生産できるかを実証し、農家と共に加工用トマトの栽培と販売も始めました。


IFCと世界銀行は本件の新たな市場創造とインクルーシブビジネス実現の可能性から、2016年からセネガルのトマト加工市場における投資環境について情報提供、小規模農家や農協(組合)の営農から生活にいたるまでの実態及び加工トマトのバリューチェーンの調査を実施してきました。本インクルーシブビジネスプロジェクトにおいてIFCは2018年より2年間、KSSによる営農事業において、現場にて農家を直接的に訓練することによる技術伝承と、実証圃場の展示による将来的なリードファーマーへの技術周知、それによる技術の拡散とセネガルの農業基盤の改善を支援します。これによって小規模農家の自立を促進し、競争力のあるトマト産業を育成します。

カゴメは、将来的には同国においてトマト加工品の製造まで事業領域を拡大し、同国及び域内のトマト加工品市場へ参入、加工用トマト栽培から始まるトマト加工品の一連のバリューチェーンを開発することを目指しています。今後IFCは、トマト栽培小規模農家の生産性の向上と持続的な収入向上の機会を提供することが事業機会と捉えているカゴメのインクルーシブビジネスを、投融資も視野に入れ支援していきます。

senegal inclusive business

日本企業との協働案件

住友林業/2011年

ベトナム:木質建材製造事業

大同メタル工業/2007年

ロシア:ベアリング事業

三菱商事/1998・2001年

モザンビーク:アルミ製錬事業