2019年7月3日、ジュネーブ – 世界銀行グループの一員であるIFCとゴールドマン・サックス財団は本日、世界貿易機関(WTO)がスイスのジュネーブで主催するAid for Trade Global Reviewにおいて、貿易金融プログラムとしては初となるジェンダーに特化した貿易金融プログラムを立ち上げました。
本プログラムはBanking on Women-Global Trade Finance Program (BOW-GTFP) と称し、IFCのグローバル・トレード・ファイナンス・プログラムに参加する銀行に対して、女性の輸出入業者への貿易金融の提供を増やすよう奨励し、金融機関と女性起業家の取引拡大を後押しするイニシアティブです。
IFCのフィリップ・ル・フェルー長官は、今回のプログラムについて、「女性が経営する輸出企業の割合は、わずか5社に1社である。研究では、男性経営者と比べて、女性は資金へのアクセスが限定的であることが示されている。BOW-GTFPは、女性起業家が直面する資金ギャップを私たちが理解し、当社の金融プログラムとツールをよりニーズに合った形で資金ギャップの解消につなげる一助となる」と述べています。
IFCのゴールドマン・サックス「1万人の女性(10,000 Women)」プログラムとのパートナーシップは、2014年の女性起業家機会提供ファシリティ(WEOF)の発足と共に始まり、女性起業家の資金へのアクセスを拡大しました。今日に至るまで、WEOFは、金融機関への14億ドル超に及ぶ資金提供を通じて、32カ国、53,000人の女性を支援しました。
ゴールドマン・サックス財団のPresidentであるAsahi Pompey氏は、「私たちは、世界の女性起業家に対して、融資のアクセス、ビジネス教育だけでなく、より必要とされている資本金へのアクセス拡大にもコミットしている。IFCとのパートナーシップは、各地域の地場銀行を通じて女性起業家の資金へのアクセスを改善し、ひいては企業の成長、コミュニティの繁栄につながっている。私たちは、女性の輸出入業者に貿易金融を提供するよう金融機関に奨励、促進しながら、WEOFの貿易金融にジェンダーの視点を加えることが、重要な次のステップになる」と話しています。
BOW-GTFPの開始にあたり、IFCとゴールドマン・サックス財団は、The Aid for Trade Global Reviewの覚書に署名し、新興国市場の女性起業家を支援する共通の意思を発信しました。
IFCについて 世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)は、途上国の民間セクターに特化した世界最大の国際開発金融機関です。IFCが持つ資金力や専門知識を活かし、世界中に展開する2,000以上の民間企業との協働を通じて、世界で最も困難を抱える地域において市場と機会創出ための支援を行っています。途上国の貧困解消と繁栄の共有増進を図るべく、民間セクターの持てる力を活用し、2018年度は、途上国に約230億ドルの長期融資資金を提供しました。詳細についてはウェブサイト( www.ifc.org )をご覧ください。
ゴールドマン・サックス「10,000 Women」について
ゴールドマン・サックス「10,000 Women」プログラムは、世界の女性起業家にビジネスと経営の教育と資本へのアクセスを提供することで経済成長を促進する既に進められているイニシアティブです。これまでに、100の高等教育機関、非営利団体、銀行とのネットワークを通じて、世界56カ国の女性を支援してきました。また、国際金融公社(IFC)とのパートナーシップを通じ、ゴールドマン・サックス「10,000 Women」は、2014年に世界で初めてとなるグローバル金融ファシリティを立ち上げ、より多くの女性起業家の資金へのアクセスを拡大しました。今年で10年目に入った「10,000 Women」のカリキュラムは、Courseraを通じてオンラインで受講できるようになり、世界のより多くの希望者にビジネス教育へのアクセスの機会を提供しています。ゴールドマン・サックスの女性起業家への投資に関するより詳しい情報は、ゴールドマン・サックスの公式ウェブサイトをご覧ください。