CPSD - 東アジア・大洋州

フィジー New!

フィジーは、生産性や投資の向上、観光業の伸びにより、10年におよぶ独立後最長となる経済成長を遂げましたが、新型コロナ危機や度重なる自然災害によって経済に大きな打撃を受け、回復には経済の多角化や強靭性の強化が最優先課題となっています。具体的には、観光業以外の産業育成、経済及び気候変動対応の強靭性強化、太平洋地域の経済ハブとしての潜在力の活用、包括的な雇用機会の創出が重要であります。本CPSDでは、その実現に向け、民間活動を阻害する要因への対応策を分析するとともに、同国の地理的な利便性や人材を活かして、今後3~5年の間で成長が見込める3つの戦略的分野を特定し、民間投資を呼び込むための具体的な提言を行っています。

主要セクター:アウトソーシング、ヘルスケア、農産品の物流


タイ New!

2008年の世界金融危機直後のタイの力強い経済成長、その後の中所得国としての停滞は既に十分に分析されているところですが、本CPSDは、タイの現在の成長軌道を高所得国の水準にまで引き上げるには、未だ残る投資の制約に対処し、イノベーションと知識集約型の成長モデルを早急に導入することが必要であると指摘しています。この成長モデルは、労働者を生産性の高い分野へシフトさせることによって質の高い雇用を創出し、新たなテクノロジーの採用によって女性の労働参画を増やすといった、力強い成長軌道となる可能性を示しています。さらに、革新的な市場の創出と持続可能な成長を生み出す可能性のある具体的な民間投資の機会についても取り纏めています。

主要セクター:自動車、保健、農業ビジネス、建設、電化製品


ベトナム New!

ベトナムは、国内の極度の貧困率を1990年の50%から2018年には約2%まで削減することに成功しました。同国は、経済変革の次の段階に向けて準備を進めていた時に、新型コロナ危機に見舞われました。同国の経済回復と2045年までに高所得国となるという野心的な目標達成には、生産性の高い民間セクターが引き続き重要となります。本CPSDは、同国を成長軌道に戻すために何ができるか、具体的にはいかに民間セクターの発展を促し、イノベーション主導の包括的な成長モデルを通じて投資を呼び込むかという点において分析を行っています。新型コロナ危機は、不完全な状態の構造改革に取り組み、同国の人的資本のアップグレード、インフラのグリーン化、金融サービスと資本市場のイノベーションを推し進める機会となることを指摘しています。

主要セクター:インフラ、教育、観光、農業ビジネス


ミャンマー

ミャンマーは、紛争から平和へ、軍政から民主主義へ、孤立からグローバル化へと、3つの歴史的な転換点を2011年に迎えました。しかし、続く衝突により格差が拡大し、それがさらなる争いの火種となっています。経済改革のモメンタムは不安定で、第二世代の改革が遅れています。しかし、正しい政策を選択することで、ミャンマーは高い成長率を維持できる可能性があります。民間セクターの可能性を最大限引き出すことが、この変革の鍵となります。このプロセスを支援すべく、本CPSDは、経済拡大の促進、資源配分の改善、市場参加者の能力構築といった民間セクターの開発にかかる主な制約要因を特定しています。

主要セクター:農業ビジネス、衣料、観光


フィリピン

フィリピンは、力強い内需に支えられ高い経済成長を維持しています。民間セクターが、国内のフォーマル・セクターの雇用を創出していますが、新規開業率は、既存企業の保護を目的とするものを含め、複雑な規制が足かせとなり低迷しています。この結果、小売、銀行、テレコム、インフラ、公共事業、不動産及び運輸といった非貿易財部門を中心に、フィリピン経済をコングロマリット(複合企業)が支配しています。本CPSDは、フィリピンが力強い経済成長を維持し、より良い雇用創出のために民間セクターの市場解放を進めるには、主要な経済セクターでの競争の改善、インフラ・ギャップの是正、そして競争拡大とサービス改善を実現する主要な改革の遂行が不可欠だと指摘しています。

主要セクター:エネルギー、水、下水処理及び廃棄物処理、運輸、デジタル・インフラ、農業、製造業、サービス


インドネシア

インドネシアの経済変革の成功には、民間セクターのダイナミズムを開放することが必須となります。インドネシアの雇用全体の90%以上を民間セクターが占めており、民間セクターの発展への障壁を取り除くことが、生産性向上、経済成長の加速化、経済と環境の持続可能性の確保、そして質の高い雇用の創出には不可欠です。また、よりダイナミックな民間セクターは、医療や教育面での成果を高め、生産性と賃金、そして生活の質の向上をもたらします。本CPSDは、主に金融テクノロジー、教育テクノロジー、そして保健医療サービスの分野における民間セクター主導の開発を促進するための提言を行っています。

主要セクター:金融テクノロジー、教育テクノロジー、保健医療サービス