Case Study

廃棄物発電プラント・プロジェクトを通じ、ベトナムの低炭素経済の移行を支援

2021年11月2日

融資の概要

 
  • 事業主体:T&Jグリーンエナジー社
  • 所在地:ベトナム
  • 融資調印年月:2021年11月

 

IFCは、ベトナムのバクニン省トゥアンタイン郡においてJFEエンジニアリング株式会社と現地企業が共同で設立したT&Jグリーンエナジー社が進める近代的な廃棄物発電プラント建設プロジェクトに3,000万ドルの融資パッケージを提供すると2021年12月16日に発表しました。

IFCの融資パッケージには、開発途上国における気候変動対応プロジェクト向けの「フィンランド-IFCブレンド型融資気候変動対策プログラム」からの1,500万ドルの譲許的融資が含まれています。同プロジェクトは、日本政府の二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業※に基づく補助金も受けています。また本プロジェクトは、ベトナム政府と日本政府の協力の下で実施されます。

2024年の操業開始を目指す新プラントは、日量500トンの一般及び産業廃棄物の焼却処理が可能で、年間91,872MWhの発電能力を備えています。この電力は、20年間の固定価格買取制度の下でクリーン・エネルギーとしてベトナム電力公社に売電されます。同施設の稼働により同国の廃棄物処理能力の大幅な向上と15年間で約60万トンの温室効果ガス排出量を削減が見込まれています。

ベトナムが2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロの実現に向けた取組みを加速する中、民間主導で基幹インフラ整備を進めることで、政府負担を抑えつつ、ベトナムが直面する未処理廃棄物の増加と環境汚染の問題に対処し、さらに同国の低炭素経済への移行を支援します。

 

※「二国間クレジット制度(JCM: Joint Crediting Mechanism)資金支援事業のうち設備補助事業」の概要

 

優れた脱炭素技術等を活用し、途上国等における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業。途上国における温室効果ガスの削減とともに、日本及びパートナー国の温室効果ガスの削減目標の達成に資することを目的とする。優れた脱炭素技術等の初期投資費用の2分の1を上限として補助を行う。

日本企業との協働案件

伊藤忠商事/2019年

セルビア共和国:廃棄物処理発電所

三井物産/2017年

サブサハラ・アフリカ:通信事業

三菱商事、三菱重工ほか/2014年・2021年

アラブ首長国連邦:水事業