日本人職員の貢献 (酒井太郎)

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Taro Sakai

酒井太郎 / Taro Sakai

インド・ニューデリー 経理担当官 / Finance Officer

 

経歴

2007 上智大学比較文化学部(現国際教養学部)卒業
2010 中央大学大学院国際会計研究科卒業(MBA)
外資系ガラスメーカー、日産自動車を経て2018年にIFCに入社、インド・ニューデリーへ赴任

想いはニューヨークでのMid-Night Runから

国際機関への憧れは父の赴任に伴って中学1年生でニューヨークに渡米したときから抱いていたと思います。米ジャパン・ソサエティで当時国連事務次長だった明石康さんのお話を小さな集まりで直接聞いたのが、国際機関へのあこがれの始まりでした。

とりわけ貧困の撲滅に興味を持つようになりました。きっかけは、ニューヨークで通っていたキリスト教の教会の一員として参加したMid-Night RunというNPOの活動です。真夜中にマンハッタンで暮らしているホームレスの方々に会い、食料や衣服などを配るという活動です。物資を配るだけではなくホームレスの方々と会話を楽しむことが大事でした。ヤンキースが勝ったとか負けたとか、たわいもない話で盛り上がりました。定期的に参加する中で強く感じたのは「皆、普通の人間」であるという当たり前のことでした。大学時代に半年間訪れたコスタリカでは、貧しい子供たち向けに小学校で英語の教師をしました。そこで感じたのも同じです。将来、「恵まれない普通の人間」が勉学の機会を与えられ、自分自身の努力と意思決定によって生きていけるような社会作りに関わりたいと思うようになりました。

とはいっても、国際機関は遠い存在でした。いつ国際機関に行けるかはわからないけれど、準備だけはしておこうと思いました。ニューヨークの私立中学・高校で培った英語に加えコスタリカで暮らすなどしてスペイン語を鍛えました。専門性を磨くために社会人学生が多く在籍する会計大学院(MBA)に通い、その後は経理畑を中心に働いてきました。

サンゴバンというフランス系ガラスメーカーの製造子会社では、管理部門の人員が少ないためにどんな仕事でも進んで手を上げ、取り組みました。担当の経理業務では日々の帳簿管理、月次・年次締め、連結決算、各種税務申告、会計監査の対応。IT部門にも籍を置き、生産管理・在庫管理のプログラム開発、IT資産の管理も担当しました。おかげで経理やITと実際のビジネスとの関連を深く理解できるようになりました。

日産自動車に転職後は管理会計を主とし、海外子会社の収益管理に取り組みました。連結サポートや予算と実績の管理などの日々の業務に加え、豪州にある三菱自動車との共同部品倉庫の運営、欧州の排出規制への対応など各種プロジェクトにチームの一員として加わりました。

前職、前々職の仕事において、担当領域を超えてなんでも取り組む積極性が面接時のアピールポイントになりましたし、入行してからも活きていると自分では感じています。

ビジネスにウェットな経理マンを目指して

Taro Sakai

現在は南アジア地域全般の管理会計を主に担当しています。インド、バングラディシュ、スリランカ、ネパール、ブータンの5カ国における事業、200人強のスタッフへの経理側面からのサポートです。具体的には予実管理、月次締め、内部統制の強化、チームマネジメント並びに経営層へのレポーティングなどを行っています。IFCでの仕事はとてもダイナミックです。日々行われるチーム会議でもアジア20か国以上のスタッフが参加し、ワシントンD.C.本部のスタッフはもとよりアフリカや中東を担当している職員との連携も頻繁です。グローバルな視点で働けること、各国にいる優秀なメンバーとOne Teamを組んで働ける、それがIFCの魅力です。

しかし、IFCが使うおカネの多くは各国国民の税金であること、また我々のサービスの最終顧客は世界の貧困層であることを考えると、民間企業にいたときより仕事への厳しさが強く求められるとも感じています。日々の業務で具体的に心掛けていることは、例えばレポーティングを行う際、結果に対して「What」や「Why」を報告するだけではなく、ビジネスへの意味合いを理解した上で「So What」や「How」を助言することです。また、それを効果的に伝える力(言語もですが論理性・一貫性・透明性なども含め)、相手に気持ちよく働いてもらうためのヒューマンスキルも磨こうと日々努力を続けています。そんな「ビジネスにウェットな経理マン」が私の理想像です。

応募を検討されている方へ

これから応募をご検討されている方には是非2つのことをお伝えしたいです。1つ目は、ご自身の経験に自信を持つこと。私の経歴を見ればお分かりの通り、おそらく多くの方が想像される「国際機関職員」のものとは異なると思います。無駄な萎縮はせずに、堂々と自身の強みに誇りをもち、自己表現できる力があればIFCには活躍できるフィールドは多々あると思います。

もう一つは日本人としてのアイデンティティを大切にしてほしいということです。入行されたら皆さんは「日本代表」です。会議や打ち合わせだけではなく、同僚とランチをする際にも「日本はどうだ」というフリは常です。日本にいたときは帰国子女という枠にいたこともあり、周りとは少し違うと気張っていた私も、国際機関では「日本代表」であることを強く意識させられます。

最後になりますが、将来皆さんと仕事をご一緒できることを楽しみにしています。フィルミレンゲ!